東京経済大学は4つの学部から成る小規模な大学ですが、100年の歴史と、経済分野では優れた実績を持っています。また、地域研究も行われており、多摩地域への貢献度の高い研究機関です。
東京経済大学はまた、緑地保全の点でも地域へ多大な貢献をしています。同大学のそれほど広くないキャンパスには、広大な国分寺崖線(ハケ)の森が残されています。最近、同大学は学部増設が続き、施設の新築も頻繁ですが、この緑地にだけは手を触れていません。
緑地の中でも特筆すべきは、この新次郎池です。少なくともここには5個所以上の湧水源があり、大量の水が近くの野川へと流れ出しています。ただ、降水量の減る冬などは水量が激減し、枯渇することも多いようです。残念なことに2000年には地下水脈の上流とみられる方向に、早稲田実業学校の大きな校舎が建設され、湧水量に大きな影響を与えています。
池の透明度は素晴らしく、晴れた日は深い森の木々と、その隙間から覗く青空が池に美しく映ります。私事ですが、私の自宅からもっとも近い緑地であり,自然に包まれる幸せを感じる、大好きな場所です。ただ残念なことに、写真の枯れケヤキは2000年の夏に伐採されてしまいました。