東京経済大学・新次郎池

 東京経済大学は4つの学部から成る小規模な大学ですが、100年の歴史と、経済分野では優れた実績を持っています。また、地域研究も行われており、多摩地域への貢献度の高い研究機関です。

 東京経済大学はまた、緑地保全の点でも地域へ多大な貢献をしています。同大学のそれほど広くないキャンパスには、広大な国分寺崖線(ハケ)の森が残されています。最近、同大学は学部増設が続き、施設の新築も頻繁ですが、この緑地にだけは手を触れていません。

 緑地の中でも特筆すべきは、この新次郎池です。少なくともここには5個所以上の湧水源があり、大量の水が近くの野川へと流れ出しています。ただ、降水量の減る冬などは水量が激減し、枯渇することも多いようです。残念なことに2000年には地下水脈の上流とみられる方向に、早稲田実業学校の大きな校舎が建設され、湧水量に大きな影響を与えています。

 池の透明度は素晴らしく、晴れた日は深い森の木々と、その隙間から覗く青空が池に美しく映ります。私事ですが、私の自宅からもっとも近い緑地であり,自然に包まれる幸せを感じる、大好きな場所です。ただ残念なことに、写真の枯れケヤキは2000年の夏に伐採されてしまいました。

 すぐ横の敷地東側の坂を路線バスが走り、近くにJR中央線が通っていますが、池のほとりではまったく騒音が感じられません。東を通る坂は「くらおね坂」といいます。坂の名は、その謂れが坂の途中に紹介されていますので、訪れた際にはぜひご覧ください。また、坂の途中の路地を入っていくと,こちらも湧水の池を持つ小金井市の貫井神社へと辿り着きます。

 

東京経済大学・新次郎池

場所 国分寺市南町1丁目7番地
交通 JR中央線・西武国分寺線・多摩湖線 国分寺駅 徒歩15分
またはJR中央線武蔵小金井駅南口から貫井循環バス「経大前」下車歩3分
特記事項 東京の名湧水57選
関連ページ 東京経済大学
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