矢川は不思議な川です。そもそも、源流部がどこだかわからない。多くのガイドブックには、「矢川緑地保全地域」から流れ出しているように書かれていますが、行けば分かるとおり、ここは水源のひとつにすぎません。さらに上流から、とうとうと水が流れてきます。ではどこから流れてくるのか。都市部なのだから、辿ればありそうな源流部が、暗渠になってしまっているために辿れないのです。なのに、これだけ綺麗な川というのも、とても不思議です。
余談ですが、立川市内を流れる川は、ほとんどが暗渠になっています。市街開発のあおりですが、あるがままの川を残さないで、人間的な生活ができる街がつくれるとは思いません。
立川市内では迫害された流れが、国立市内に入った途端に優遇を受けます。国立市では流路を整備し、一部では小学校の敷地内を通して、子どもたちに清流の大切さを教える生きた教材にしているそうです。水辺で育った子どもたちは、水を汚さない、といいます。