多摩川は山梨県塩山市に源を発し、東京都大田区・神奈川県川崎市で東京湾に注ぐ、全長138kmの一級河川です。府中市は、その中流域と下流域の境付近にあたります。多摩川は、府中市と、日野市・多摩市・稲城市が接する南の市境になっています。
このあたりでは幅約400mの河川敷があり、一部は市民運動場などに利用されていますが、大部分は草の生い茂る自然の状態になっています。しかし、かつてはこのあたりの河川敷で大量の川砂が採取され、コンクリートの原料として各地に運ばれていきました。現在は川砂の採取は禁止され、穏やかな姿を見せています。
多摩川の水は、その大部分が上流の羽村市から地下道水管を通って村山貯水池などに流れています。府中付近を流れる水は、ほとんどが秋川や浅川など支流の水と言われており、府中より下流では堰などに水が引かれているため、府中付近の流量が中・下流域でもっとも多いといわれます。