市川は別名「下の川」ともいう、農業用水路です。国立市内で多摩川から取水され、国立市内の谷保や、府中市内の西府町では湧水も集めて流れます。古い写真を見ると、豊富な水量がありますが、現在は農業用水の需要も少なく、浅く緩やかな流れとなっています。緑道として整備されている部分では、さらに浅い親水路となっています。
市川は府中崖線(ハケ)に沿って流れています。ハケの深い緑からは、絶えず野鳥の鳴き声が聞こえてきます。ハケは傾斜がきつく、また緑地保護のため立ち入りが禁じられていますが、緑道側、ハケ上から貴重な緑地を楽しむことができます。ただし、マムシには気を付けましょう。
この流れは下流で新田川や雑田堀などに分かれますが、これらは農閑期には水がなくなり、緑道としては寂しい風景になってしまします。しかし、左の写真の橋の場所では、ふだんから豊富な湧水が湧き出しているので、それだけでも見る価値はあるでしょう。