京王線の普通電車しか止まらない武蔵野台駅から、南の坂を下る途中の路地を入ると、そこが「いききの道」です。その道沿い、眼下に公団住宅を望む崖上に本願寺はあります。
以前はかなりの寺領を持つ寺だったようですが、現在はそれほど大きくありません。ただ、門の前にそびえるケヤキの巨木は見ものです。また、ケヤキに寄り添うように立つサイカチの花が散る6月頃は、緑のじゅうたんが美しく広がります。この2つの樹と、境内にあるサルスベリの樹は、「府中の名木百選」に選ばれています。
これら3本の樹以外にはさして観るべきものもありませんが、地域の歴史を知る寺だけに、周囲の雰囲気は心安まるものがあります。