瀧神社は大國魂神社の末社で、京王電鉄東府中駅の南にある崖線(ハケ)を少し東に入ったところにあります。ここの地名は「清水が丘」といいます。地名の由来は、この瀧神社で湧き出す湧水に由来しています。古くからここで湧水が滝のように湧き出し、渇水期にも枯れることがなかったため、人々の生活に無くてはならないものとなっていました。
また、この湧水は大國魂神社の例大祭「くらやみ祭り」と切っても切れない関係にあります。神事に先だって大國魂神社の神職や、競馬式と呼ばれる儀式に使われる馬が、この湧水で身を清めます。もっとも、現在では羽田空港沖の海水を汲み、お清めの儀式を行っています。残念ながら、ここの湧水も湧出量は現在では微々たるものです。保護のためにフェンスで囲われ、一般の人は水に触れることもできません。
瀧神社のあるハケには、周囲の宅地化からわずかに残された森があります。これがすべて神社の境内であり、そこに立つ3本のケヤキが御神木とされています。中でもハケ下に張り出すようにそびえる巨木は、「府中の名木百選」にも選ばれています。