南武線に乗って府中本町から分倍河原へ向かう途中、北側(右手)の崖上にこんもりとした緑が見える場所があります。そこが高安寺です。府中でも屈指の古刹で、武蔵坊弁慶に由来する井戸があったり、明治時代には地方政治の舞台として登場するなど、府中の歴史の節々に登場してきます。
寺域には府中では珍しい樹木が多数存在しますが、ここでも目立つのはやはりケヤキ。かなりの巨木が存在しています。
ここで紹介するケヤキ並木は、墓地内に東西に並ぶものです。並木の樹そのものはそれほど古いものではなさそうで、100年から200年といったところでしょうか。その立ち並びはとても風情があるように感じます。
「府中の名木百選」では、並木のケヤキの中に幹周4mの巨木が存在しているとされていますが、この樹は恐らく並木のものではなく、寺務所と旧甲州街道の間にいる樹の数字と思われます。この樹は旧甲州街道からでないと見られません。