生憎の雨のなか、車で能勢町から兵庫県篠山市方面へ向かいます。国道137号線、天王トンネル、この手前に車を止め、トンネル向かって左側の階段を登ると、鳥居があります。天王稲荷神社の鳥居です。その鳥居を右手に、別の道を真っ直ぐ進むと、霞がかったスギの人工林の中に、ひときわ大きな樹のシルエットが浮かんでいました。
樹から少し離れたところに、小さな祠があり、その前に広場ができています。アカガシをご神木とする、神域の清浄感が感じられる空間です。
なぜ、この樹に深い印象を受けたのかといえば、当日の雨の影響が大きかったことは間違いありませんが、それ以外にも何かを感じさせるものがあったことも間違いありません。かつては村の社として崇敬を集めていた神社、今では訪れる人もまばらだと思いますが、それでも、今もこの山を訪れる人たちに大事にされているのだということを、雰囲気で感じるのです。