今オフ会最大の発見かもしれない樹。国道372号線沿い、兵庫県境の天引峠から園部町中心部へ向かう途中、田園の中にこんもりと現れる神社の社叢。そこには2本の大きな樹がいて、この2本ともがケヤキである、とされています。
2本の巨木は社叢林のそれぞれ西側・東側におり、東側の樹が写真で紹介する樹です。資料を当たる前の段階で、西側の樹に関しては一見してムクのような気がしたのですが、東側の樹に関しては個人的にはケヤキかな、と思っていました。が、同行者はムクノキでは?と言うのです。
私は、樹種の同定は主に木肌で考えます。実のところ、あまり同定へのこだわりがないため、勉強したのではなく、経験的に判断しているところがあります。しかしこの樹に関しては、苔むし、あるいは樹皮がひどく剥がれていて、樹皮からの同定ができません。一方、落ち葉を見た同行者は、ムクの葉だといいます。
ケヤキでこのサイズの樹というのは、割と各地にいるのですが、この樹がムクだとすると、一気に全国最大の巨樹ということになります。この時は、まだ新しい葉が出ておらず、判断しかねる部分がありましたが、後日再度訪れた人から、やはりムクに違いない、という報告をいただきました。これが環境省調査や全国巨樹・巨木林の会に認定されるかどうかは、まだ先の話ですが、非常に興味深い場面に立ち会ったものだと思い、若干の興奮を覚えます。