今回の関西ツアー最後に訪れた巨樹。写真で見た美しい姿に、ケヤキ好きな私としてはぜひ訪れたい樹でした。
2本のケヤキが、距離をおいて立っています。左の写真(女飯盛木)で、左から4分の1ほどのところに白い建物が写っていますが、その左側、よく目をこらしていただくと、まだ葉のついていないケヤキ(男飯盛木)がご覧いただけると思います。(→
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周囲を水田に囲まれたロケーションは日当たりは抜群で、ケヤキが大量に必要とする水の供給には事欠きません。しかし一方で、根が腐ったり、水田の泥が地中に空気を通さないといった問題があり、水田周辺の樹が必ずしも健康であるというわけでもありません。男飯盛木に元気がないのは、そのような理由もあるかもしれません。
女飯盛木は1998年の台風7号で、上部に被害を受けたと、ある本にはあります。しかし、その本に載った9年前の写真と比べても、樹形に大きな変化は感じられません。樹勢が傷を隠してしまったのでしょうか。道路に面する側の幹が大きく朽ちているなど、多少心配なところはあっても、この樹はまだまだ健康を維持していけそうです。しかし、人間界もそうですが、たまたま男木・女木と名づけられただけの樹の世界でも、女性のほうが元気でたくましいことが多い、というのは、何とも不思議なことです。