多賀大社の飯盛木

 今回の関西ツアー最後に訪れた巨樹。写真で見た美しい姿に、ケヤキ好きな私としてはぜひ訪れたい樹でした。

 2本のケヤキが、距離をおいて立っています。左の写真(女飯盛木)で、左から4分の1ほどのところに白い建物が写っていますが、その左側、よく目をこらしていただくと、まだ葉のついていないケヤキ(男飯盛木)がご覧いただけると思います。(→ 大きな画像 111kb

 周囲を水田に囲まれたロケーションは日当たりは抜群で、ケヤキが大量に必要とする水の供給には事欠きません。しかし一方で、根が腐ったり、水田の泥が地中に空気を通さないといった問題があり、水田周辺の樹が必ずしも健康であるというわけでもありません。男飯盛木に元気がないのは、そのような理由もあるかもしれません。

 女飯盛木は1998年の台風7号で、上部に被害を受けたと、ある本にはあります。しかし、その本に載った9年前の写真と比べても、樹形に大きな変化は感じられません。樹勢が傷を隠してしまったのでしょうか。道路に面する側の幹が大きく朽ちているなど、多少心配なところはあっても、この樹はまだまだ健康を維持していけそうです。しかし、人間界もそうですが、たまたま男木・女木と名づけられただけの樹の世界でも、女性のほうが元気でたくましいことが多い、というのは、何とも不思議なことです。

 

 

多賀大社の飯盛木(いもりぎ)

場所 滋賀県犬上郡多賀町大字多賀924番地(女飯盛木)
                   864番地(男飯盛木)
交通 近江鉄道多賀線 多賀大社前駅 徒歩10分
樹のデータ 幹周9.75m 樹高約15m 推定樹齢300年(女飯盛木)
幹周6.32m 樹高約15m 推定樹齢300年(男飯盛木)
保護制度 滋賀県指定自然記念物

Mapionで場所を確認する。
地図は女飯盛木の位置です。


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