エドヒガンの巨木で、こちらも樹形と景観の美しさに惹かれ、いつかは訪れたいと思っていた樹です。
訪れたのは4月の第2日曜日。ちょうど花の盛り。まだ土が起こされていない田んぼに囲まれた、ちょっとした高台の上に、満開の優雅な枝を広げて佇んでいました。期待を裏切らぬ美しい姿で、あとは晴れてさえいれば、といった感じです。いや、晴れてなくても十分に美しいのですが。
ところで、こういうスポットではお約束的な光景ですが、もの凄い数の人が三脚にカメラを据えて、50mほど離れた田んぼの上に陣取っていました。雪を頂いた八ヶ岳を背景にサクラを収めようという人たちです。ツアーバスまで仕立てて来ているグループもいました。そして面白いことに、カメラマン以外の一般の観光客がほとんどいません。どうやらこのサクラは完全に「撮影用」になっているようです。
これだけカメラマンが集まるのも分からなくはありません。サクラの美しさもさることながら、そのロケーションの素晴らしさは近県随一でしょう。ただ、そのせいで樹に近寄ってじっくり対面することが憚られるのはとても残念なことです。