五輪様の柿の木

 カキの樹はどのくらいまで大きくなるのだろうかと考えたことがあります。私の家にもカキの樹がいます。幹周は50cmほど、高さも2階のベランダから見下ろす程度しかありませんが、これでも立派な樹だと思っています。

 品種にもよるのでしょうが、それほど大きなカキの樹を見たことはありません。しかし、このカキの樹には驚かされました。一見してすごく太いのです。確かに幹周2.4mというのは、様々な樹種を比較すれば細い部類ですが、カキでこれだけの太い樹には滅多にお目にかかれません。

 また、この樹は姿もとても美しいものです。主幹から高さ3mほどで大枝が放射状に広がり、さらに細かい枝がたくさん広がっています。下のほうの枝には、まさに地面に着こうかというほど伸びたものもあり、枝垂れ柿か?と思うくらいです。まったく痛みはみられず、葉を落とした状態を見ても、とても健康であることが容易に伺えます。

 五輪様というのは、この樹の根元に安置された2基の供養塔のことで、これはこの所有者の先祖の墓ではないかと考えられていて、地域の住民の代々信仰を集めてきたといいます。したがってカキも、いってみればご神木であり、その枝を折ったり、果実を収穫することはタブーとされてきたといいます。そのようにして守られてきたからこそ、これだけの太さと美しい枝ぶりに成長したのでしょう。

 カキの樹の周りはお茶の木が植えられています。そういえばこのあたりは狭山茶で有名なお茶どころ。古木の保存方法として、粋でかつ美観も優れていると思いませんか?

 近くには、瑞穂町最大のケヤキがいます。下に紹介したバス停を降りてすぐの工場敷地内にいて、非常に大きく、美しい樹です。

 

五輪様の柿の木

場所 瑞穂町駒形富士山329番地
交通 JR八高線 箱根ケ崎駅からバス「駒形富士山」下車歩5分
樹のデータ 幹周2.4m 樹高約14m 推定樹齢300年
保護制度 瑞穂町指定天然記念物

Mapionで場所を確認する。


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