水垂のトチノキ

 日原の集落から、観光名所で都の天然記念物にも指定されている日原鍾乳洞までは、徒歩で20分程度でしょうか。その途中、山の斜面からこんこんと清水が湧き出している場所があります。飲んでみると、とてもおいしい水です。

 その場所から斜面を見上げると、落石防止ネットの裏側に、大きなトチノキがいるのが見えます。周囲は人工林になっているので、その細いスギに囲まれた姿は、このあたりの主、といった風格があります。場所柄、横への枝の広がりがありませんが、スラっとした、美しい樹です。

 湧き水の場所からは斜面を登って、山を越えて東日原へと抜ける散策路があります。きつい斜面ですが、きちんとした階段も組まれているので、ちょっと登ってみてください。トチノキを真横から、そして上からも眺めることができます。そして驚くのが、その斜面の本当に急なこと。表土も恐らくかなり薄いことでしょう。その場所にこれだけの巨木がしっかりと根を張っているのです。

 水垂のトチノキ直下の道路からすぐ谷側を覗くと、幹周4.4mの太さをもつ水垂のモミがいます。また、トチノキの脇を登っていく山道をそのまま進むと日原森林館へと抜けますが、その途中の山の上という集落跡にはモミ、アカマツ、スギの巨木がいます。

 

水垂のトチノキ

場所 奥多摩町日原
交通 JR青梅線 奥多摩駅からバス「東日原」下車歩10分
樹のデータ 幹周4.8m 樹高約30m 推定樹齢500年
保護制度 指定なし

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