浅間山は3つの丘から成っており、西側に2つの丘が南北に並び、東側に主要な丘があります。
このイヌザクラは、東西の丘の間にあります。樹の南側は作業車両の通路で、そちらから見るとよく分かりますが、地面から放射状に何本もの幹が伸びる姿は目を引きます。
以前は武蔵台公園にも、これを上回る大きさの株立ちのイヌザクラがいましたが、近年腐朽が激しく、現在では倒伏しかかっている3本の幹を無理やり支えて維持している状態です。
こちらのイヌザクラは、その点非常に健康で痛みも見当たりません。株立ちは、浅間山が薪炭林として利用されていた時代に、この樹が何度も切られ、その都度再生してきたことを示す証拠です。薪炭林の記憶とともに、その美しい樹形がこれからも守られていくことを願います。