多磨霊園は公園墓地として計画されたため、全体が広大な緑地となっています。もともとあった武蔵野本来の植生であるアカマツなどのほかに、計画的に植樹されたサクラの並木などがあり、それらは長い年月をかけて調和した景観を作り上げています。
ここに挙げたトチノキの並木も、多磨霊園の代表的な景観の一つとして、「府中の名木百選」に選ばれています。また、東京全体を見渡しても、この並木はトチノキのものとしては最大の規模をもっているそうです。並木は霊園の西門をくぐって150mほどのところから、まっすぐ東へ伸びる道に沿って約500mにわたって続いています。夏にはその厚い葉で涼しい木陰をつくり、秋には黄金に染まって楽しませてくれます。