国道129号を橋本から平塚に向かう途中、相模川の手前で旧道(県道508号線)に入り、昭和橋を渡ると、その渡ったすぐ左手に大きな2本のイチョウが現れます。
このイチョウは依知神社のご神木ですが、依知神社は道路の反対側にあります。道路建設時に境内のど真ん中を分断するという、恐ろしく強引なことをしちゃっているのです。おかげで本殿がある方はもの凄く狭く、イチョウのいる側はひどく殺風景になってしまっています。
さて肝心の樹についてですが、相模川の豊富な水を吸ってぐんぐんと成長したのでしょう。非常に太いイチョウが2本、非常に狭い間隔で植えられています。若木のときは十分な間隔だったのかも知れませんが、幹周5.6mと6.8mの巨樹にとっては、枝を広げるのも難しい間隔です。そのために、両樹は非常にバランスが悪い状態になっているのが残念です。
特に南側、太い方の樹は、その重量バランスを保つためか、大枝が大胆に伐採された跡が目立ちます。実はこの樹をはじめて訪れたのが2002年の7月。この時は下右の写真のように、まだ伐採は行われていません。その後、国道129号で新昭和橋を渡るたびに、遠方に見えるこのイチョウの黄葉の時期を見計っていたのですが、ある頃から、妙に樹の大きさが小さく見えていました。とても不思議に思っていたのですが、今回12月上旬に訪れてみて納得。あまりにも目立つこの切り口には、とてもガッカリさせられました。しかしこれだけの太さの枝が、一方向にのみ伸びることは、とても危険なことですから、やむを得なかったのかも知れません。
2002年12月 2002年7月
もうひとつ残念なのは、この樹の根元は資源ごみの収集場所になっていることです。樹に会いたくて訪れる自分としては、これほど景観を損ねているものはありません。周辺の方々の、イチョウに対する愛情を否定するものではありませんが、残念だなあという気持ちがあります。