依知神社のイチョウ

Dec.08.2002

 国道129号を橋本から平塚に向かう途中、相模川の手前で旧道(県道508号線)に入り、昭和橋を渡ると、その渡ったすぐ左手に大きな2本のイチョウが現れます。

 このイチョウは依知神社のご神木ですが、依知神社は道路の反対側にあります。道路建設時に境内のど真ん中を分断するという、恐ろしく強引なことをしちゃっているのです。おかげで本殿がある方はもの凄く狭く、イチョウのいる側はひどく殺風景になってしまっています。

 さて肝心の樹についてですが、相模川の豊富な水を吸ってぐんぐんと成長したのでしょう。非常に太いイチョウが2本、非常に狭い間隔で植えられています。若木のときは十分な間隔だったのかも知れませんが、幹周5.6mと6.8mの巨樹にとっては、枝を広げるのも難しい間隔です。そのために、両樹は非常にバランスが悪い状態になっているのが残念です。

Dec.08.2002

 特に南側、太い方の樹は、その重量バランスを保つためか、大枝が大胆に伐採された跡が目立ちます。実はこの樹をはじめて訪れたのが2002年の7月。この時は下右の写真のように、まだ伐採は行われていません。その後、国道129号で新昭和橋を渡るたびに、遠方に見えるこのイチョウの黄葉の時期を見計っていたのですが、ある頃から、妙に樹の大きさが小さく見えていました。とても不思議に思っていたのですが、今回12月上旬に訪れてみて納得。あまりにも目立つこの切り口には、とてもガッカリさせられました。しかしこれだけの太さの枝が、一方向にのみ伸びることは、とても危険なことですから、やむを得なかったのかも知れません。

Dec.08.2002 Jul.24.2002
2002年12月     2002年7月

 もうひとつ残念なのは、この樹の根元は資源ごみの収集場所になっていることです。樹に会いたくて訪れる自分としては、これほど景観を損ねているものはありません。周辺の方々の、イチョウに対する愛情を否定するものではありませんが、残念だなあという気持ちがあります。

 

依知(えち)神社のイチョウ

場所 神奈川県厚木市上依知2765-1 依知神社
交通 JR相模線 原当麻駅 徒歩30分
または小田急線 本厚木駅から相模原行きバス「依知神社前」
樹のデータ 幹周5.6m(北側) 6.8m(南側) 樹高約30m(1984年当時) 推定樹齢500年
(1984年、神奈川県「かながわの名木100選」から)
保護制度 厚木市指定天然記念物 (かながわの名木100選)

Mapionで場所を確認する。


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