荻野神社のイチョウ

Dec.08.2002

 このイチョウは、やはり巨樹探訪の趣味をお持ちになる、所沢の山本さんのウェブサイトで教えていただきました。2002年の9月に初めて訪れた際は、まだ9月ですので当然、青々とした葉が濃く覆っていて、全体像がよく分からない状態でしたが、根元のひこばえがもの凄く多く、面白いなあと思ったものです。また、樹冠が幹の真ん中あたりと頂点の2ヶ所あるという不思議な姿も印象に残りました。

 さて、12月になって、黄葉がまだ残っていることを祈りつつ再訪。さすがに山すそに近い場所なので、ほとんど葉が散ってしまっていました。一面に敷き詰められた黄色の絨毯がとても鮮やか。落ちるとすぐ掃いてしまうところも多いのですが、こうやって鮮やかな葉が残っている姿というのは気持ちいいものです。

 葉がほとんど落ちたおかげで、イチョウの姿がよく分かるようになりました。なるほど、高さの半分ほどの場所までは、無数の細枝やひこばえが伸びていて、厚い衣を纏った状態だったわけです。そして上のほうでは主幹が2つに分かれていて、そこから広がった枝が上部の樹冠をつくっていたわけです。

Dec.08.2002

 ひこばえの多いイチョウとしては、国の天然記念物にも指定されている千葉の千本イチョウが有名ですが、前述の山本さんによれば、全体の幹周を測ったところ、この荻野神社のイチョウは千本イチョウよりも若干太いようです。単幹でどん、と太い樹が好きな方には、あまり面白くないタイプの樹かもしれませんが、なかなか貴重なイチョウです。ぜひ訪れてみてください。

 隣の荻野小学校の校庭には、かなりの太さのクスが数本います。ぜひこちらも注目してください。ただし、校庭への無断侵入はなにかと問題になりますのでご注意を。

 

荻野神社のイチョウ

場所 神奈川県厚木市上荻野1-イ 荻野神社
交通 小田急線 本厚木駅から半原行きバス「神社入口」下車歩3分
樹のデータ 主幹幹周6.19m 樹高約28m 推定樹齢600年
(1990年、厚木市教育委員会設置の解説板より)
保護制度 厚木市指定天然記念物

Mapionで場所を確認する。


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