上野原の市街地を見下ろす高台の小学校。この校庭にケヤキの巨樹があります。
もともとこの場所は御岳神社の境内だったそうです。小学校建設の際、神社は移転され、傾斜地だったケヤキの周辺は盛り土されて現在の平らな校庭ができたといいます。
その際の盛り土の高さは3mとも5mとも言われはっきりしませんが、これによって一時、樹勢が衰えたようです。樹の西側はコンクリートが埋め込まれかなり痛々しいものがあります。しかし、南側(崖方向)から見る幹の樹皮は美しく、葉の茂り具合からも樹勢の回復ぶりが感じられます。
幹周は8.64mとなっていますが、実感としては、10mは優に超えているように感じられます。ひょっとすると、主幹の補修前は西側の幹が大きくえぐれるなどして、今ほどのボリュームがなかったのかも知れません。しかし、そのことを差し引いても、かなりの大きさであると感じます。明治時代の埋め立てがなかったら、一体幹周は何mになるのか、などと考えるとワクワクしてしまいます。
近くを通ればその大きさに目を見張る大木。ぜひ立ち寄ってほしい樹のひとつです。