旧田無市と旧保谷市が合併して2001年1月に誕生した西東京市。その旧田無市に2件の天然記念物がいます。1件は田無神社のイチョウ。もう1件は、すぐ西側にある総持寺にいます。
田無駅から徒歩数分でたどり着く総持寺は、新東京百景にも選ばれた古刹で、その山門は素晴らしいものです。と、よく見ると、その山門の上に大きなケヤキの樹冠が見えています。
山門をくぐると、すぐ左手に、目的の大きなケヤキがいます。幹周は5mに及びませんが、樹形は整って美しく、もし、東京で箒状樹形の美しいケヤキを挙げろ、と問われれば、間違いなくこのケヤキは候補の上位に上がるでしょう。交通量の多い新青梅街道がすぐ近くを走っているのに、この健康状態は驚きに値します。
西東京市になって架け替えられたと思われる、真新しい看板には、このケヤキが本堂の再建落慶記念に植樹されたと言い伝えられていることが書かれています。しかし、その本堂再建の時期は1850年。たった150年でこれだけの巨木にまで成長するのでしょうか。その点、ちょっと疑問があります。