鈴木稲荷神社のクロマツ(枯死)

 (2001年10月掲載)
小平市の大部分は、江戸時代の新田開発によって開かれた場所で、現在も至る所に、その面影の畑や、短冊状の土地区画が残っています。

 このクロマツはその新田開発の時代、ある農家が入植の折に植え、新田開発の成功を祈願したものだそうです。同じ時にこの農家は、自宅と、玉川上水に面した海岸寺にもクロマツを植えているそうですが、この2本は既に失われ、鈴木稲荷のこのクロマツだけが残っています。

 樹高があるだけに、写真の見た目はひょろっとした感じですが、幹周は4m近い巨木です。高さの方は30m近くあり、小平市の解説板では都内4位の樹高であることを誇っています。健康状態も非常によさそうです。

 鈴木稲荷神社の境内は鬱蒼とした樹林で、その多くは献木によるスギ林のようですが、こちらは手入れがされていないようで荒れ放題といった感じです。しかし、境内にはほかに、やはり4m近いカヤの巨木と、鳥居前に相対する2本のケヤキの巨木がいて、新田開発以来の歴史を十分に窺わせるものがあります。

 

 (2005年4月追記)
当サイト掲示板に寄せられた情報によると、残念ながら2005年春、松枯れ病によって枯死、伐採されました。伝承等で推定樹齢300年と考えられてきたこのクロマツは、伐採された幹の年輪によれば200年前後ではないかということです。情報をお寄せくださった皆さま、ありがとございました。

鈴木稲荷神社のクロマツ

場所 小平市鈴木町1丁目510番地 鈴木稲荷神社
交通 西武多摩湖線 一橋学園駅 徒歩20分
または西武新宿線 小平駅またはJR中央線 武蔵小金井駅からバス「官舎前」下車
樹のデータ 幹周3.8m 樹高約28.5m 推定樹齢300年
保護制度 小平市指定天然記念物を解除

Mapionで場所を確認する。


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