日枝神社のムクノキ

 日野市の浅川南岸側には北野街道が走っていて、交通量もあり建物も立ち並んでいます。それに対して北岸側は割とのどかな田舎風景が残っています。

 そんなのどかな浅川北岸の堤防を進むと、堤防のすぐ脇にこんもりした森が見えてきます。ここが日枝神社の社叢で、このうちのひとつが、日野市最大のムクノキです。境内には社殿と樹木しかなく、北側の車道からも入り口が分かりづらいのですが、もともとは北側の延命寺の境内だったということで、このお寺から入れるようです。

 樹齢300年とされるこの樹は社殿の裏側、堤防に近い方にあります。梅雨の時期とはいえ、ここ数日雨が降っていない日に訪れたのですが、根まわりがしっとりと湿っているのが印象的です。浅川も近いからでしょう、地下水は豊富に供給されているようです。

 もうひとつ印象的なのは、ちょうど社殿の屋根と同じくらいの高さにある大枝の痕です。姿の美しい巨樹が多い東京のムクノキにあって、この大枝の痕はとても特徴的で目立ちます。折れたのか、あるいは人為的に(社殿の障害になるので)切ったのか、定かではありませんが、その傷跡を被うように周りの樹皮が盛りあがってきています。

 まったくの余談ですが、日枝神社の東側には日野市民プールがあります。このプールが開いている期間だけ、浅川に渡し舟が出るので、それを目当てに出掛けるのも楽しいかもしれません。

 

日枝神社のムクノキ

場所 日野市川辺堀之内594 日枝神社
交通 京王線 高幡不動駅または南平駅 徒歩20分
樹のデータ 幹周4.45m 樹高約23m 推定樹齢300年
保護制度 日野市指定天然記念物

Mapionで場所を確認する。


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