カイノキは正しくはトネリコバハゼノキ。中国山東省の孔子の墓所に植えられているので、別名孔子木と呼ばれ、日本では孔子にゆかりのある樹とされています
日本では1915年、この孔子の墓所のカイノキの種子を持ち帰った東京林業試験場の白澤博士によって苗が育てられ、孔子に関係のある場所に贈られました。湯島聖堂のカイノキもそのひとつです。このカイノキの右手には、大きな石造りの孔子像があり、知らずに訪れるとびっくりしてしまうでしょう。
カイノキはまた、紅葉がとても美しい樹で、春先の美しい緑が秋には鮮やかに黄色から赤へと変化していきます。秋が来るのがとても楽しみな樹種のひとつですが、この樹は紅葉を待たずに落葉してしまいました。残念ながら都心の環境はこの樹にはきついのかも知れません。