武蔵国分寺のサルスベリ

 武蔵国分寺はかつて、全国に置かれた国分寺のなかでも最大級の寺域を持った寺で、現在もその全容は把握されておらず、発掘作業が散発的に行われています。寺の名を冠した国分寺市は現在、国分寺と国分尼寺の遺構保存に努めていて、史跡公園としてその全域を買収しているところです。

 現在の国分寺は、その遺構地域の北端、国分寺崖線を背後にして立つお寺です。古い山門をくぐって中に入るとすぐ右手に、大きなサルスベリがいます。サルスベリとしてはかなりの大きさではないでしょうか。近種のシマサルスベリでは、これより大きいものに神代植物公園で会ったことがありますが、サルスベリでこれより大きな樹には、まだ出会ったことはありません。撮影した時点で花はほとんど散ってしまっていましたが、濃紅の花をつけます。

 

 サルスベリの根元に白い札が複数見えますが、これは万葉集に詠まれた植物を紹介しているものです。この武蔵国分寺には、この地方で栽培できるすべての種類の植物が収集されていて、「万葉植物園」として国分寺市の天然記念物に指定されています。

 また、本堂裏手にはコウヤマキの大木がいて(下の写真の矢印)、こちらも国分寺市の天然記念物に指定されていますが、残念なことに根元には近づくことができません。

 

武蔵国分寺のサルスベリ

場所 国分寺市西元町町1丁目13番地 武蔵国分寺
交通 JR中央線 国分寺駅または西国分寺駅 徒歩20分
保護制度 指定なし

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