埼玉大学でバスを降りて、埼大通りを少し西に歩いたあたりから眺めると、すでにそれらしい木立が見えてきます。割と新しそうな住宅街を分け入っていくと、突然そこだけ時間が止まったような境内の入り口に、大きなケヤキが待っていました。
大久保のケヤキは埼玉県内最大のケヤキで幹周9.4m。表側はきわめて健康そうな樹皮をしていますが、ふと見上げると、焦げ痕があります。1ヶ所あいていた洞から中を覗くと、どうやら幹の中心はぽっかりと開いているようで、大きなサルノコシカケが内部に見えます。高さ5mほどで主幹が失われていて、大枝が四方八方に伸びています。焦げ痕は1992年の不審火ということで、まだ10年も経っていないのですが、葉の茂り具合からすれば、その影響は現在ではほとんどなさそうです。
せっかくここまで来た方には、南与野駅近くの与野の大カヤにも足を伸ばしていただきたいと思います。すぐ南の埼大通りで北浦和駅行きのバスに乗って約10分、そこから歩いて5分もかかりません。カヤがいる妙行寺には、モッコクの巨木もいます。