スダジイのいる諸岡神社から、城山通りを少し北東に進むと、前方に、一目でそれとわかるカヤの巨樹が見えてきます。
崖の上に立っているため、その高さはより一層強調されているのですが、崖上から見てももちろん、その高さには目を見張ります。樹勢も旺盛、まったく健康そうに見えます。これだけ周囲から目立って高いものですから、避雷針も取り付けてあるようです。
1955年の台風で大枝が折れたそうですが、その枝の年輪は130年だったといいます。枝が130年なら、幹はいったい何年になるのでしょう。
また面白いのが、1992年に発行された「東京都の文化財」に掲載された写真と今の樹形がまったく同じだということです。折れもしなければ伸びもしなかったのでしょうか。これだけ吹きっさらしで、逆に日当たりもいいのですから、まったく変化がないのは面白い謎です。
カヤの巨樹めぐるをしていると、地面付近の枝が広がる「マント型」と、このカヤのように「頭でっかち型」があって面白いものです。特に周辺環境の類似性が感じられず、どうしてそうなっているのかな、と不思議に思います。