JR青梅駅の北西側、一段高いところに春先、見事な美しさを見せるシダレザクラが2本います。
梅岩寺の山門すぐ左手、自動車の入口にすだれをかけるように立つのが、青梅市の天然記念物に指定されたシダレザクラです。バランスのとれた美しい樹形に、地面につくくらい枝垂れた枝。花はまんべんなく咲き乱れます。東京都内では有数の名桜とされています。
もう1本、本堂西側の斜面にもシダレザクラがいます。入口のシダレザクラが濃いピンクなのに対し、奥のシダレザクラはかなり白っぽい花をつけていました。樹形の横への広がりは入口のシダレザクラのほうがありますが、こちらは高さがあり、幹も1本がまっすぐに立ち上がっているので力強さを感じさせます。
このサクラには目下心配事があります。というのは、東京都がこの裏山に大規模な宅地造成計画を発表したのです。現在、住民による反対運動がはじまったばかりで、計画の一部縮小も検討されているようですが、宅地化されると、地下水の供給等の問題が発生し、現在のような樹勢を保てないのではないか、という気がします。