塩船観音の大スギは、林中にそびえる美しさがありました。安楽寺の大スギは、それとは違った趣きがあります。スギの周囲は開けていて、3本の巨杉が並んでいる姿は整った美しさがあります。
成木の集落から僅かに丘を登ったところにある安楽寺。地図で想像するより開けた丘陵地帯で、風景が開けると、かなり遠くから3本のスギが見えるのですがら大したものです。
都の天然記念物に指定されているのは、山門に最も近い1本だけで、残る2本は、確かに都天のものよりやや細いものです。しかし、樹高はほぼ同じで、3兄弟といった様子。この高さの樹が3本、吹きっさらしで立っているというのはどういうことだろうと思ってしまいます。
その長兄である大スギは、寺域の外側から3本の支え棒が枝を支えていますが、この支え棒もどこから持ってきたのかと思うほど長いものです。とにかくけた違いに巨大なスギ。お寺とともに、成木の静かな集落を見守る守護神といった雰囲気があります。
安楽寺の入口、老人ホームの向かいに仁王門と小さなお堂がある場所には、やや大きめのイチョウの樹があります。ここでは紹介しませんが、綺麗な樹形の歳を経た樹ですので、立ち寄ってみてください。