初狩駅の北方の集落・藤沢にある「子神社」。この神社への訪問目的は、藤沢の大スギに会うためでした。確かに藤沢の大スギはすばらしい巨樹で、一同、大いに喜びました。
しかし、一同をもっと喜ばせた彼は、社殿裏の杉林の斜面にいました。同じ日に訪れた日影のトチノキには敵いませんが、なかなかの太さ、そしてそのすっくと立つ美しさは素晴らしいものです。
周囲がすべて、スギの人工林であることを考えると、このトチノキは人為的に残されたものであるのは間違いありません。その大きさと美しさの素晴らしいことに加え、たくさん落ちている実の大きいこと。恐らく、伐採されなかった大きな理由のひとつは、この実にあると思われます。
トチの実は、古くから飢饉などに備えて山村なでで植えられてきました。このトチノキもそういう経緯で植えられたものでしょうか。しかし、トチの実が拾われた様子がなく、たくさん落ちているのには、一同、不思議に思ったものです。