高尾山のブナ

Nov.08.2000

 ブナは最近特に注目されている樹ですが、その分布は主に日本海側の標高500〜1000m、太平洋側では更に高くなります。

 ところがそのブナが数本、標高600mに満たない高尾山にもあります。これは江戸時代、世界的に寒冷な気候だった頃に発芽したものといわれています。つまり、現在あるブナが種子を残しても、気候が温暖になってしまったために、今では発芽しないと言われています。

 ですから、今あるブナの樹はとても貴重な樹なのです。そして、貴重な上に目を見張るばかりの立派な巨木が、ほとんど歩かなくても見ることができるのです。というのも、写真のブナ、麓からケーブルカーに乗って山上の駅で降り、ほんのわずかのところにあるのです。これは一度、ぜひ見ていただきたい樹のひとつです。

 高尾山にはほかにも、奇妙な根を持つ蛸杉巨杉並木、東京最大の飯盛杉などのスギの巨樹群やクヌギ、カゴノキ、モミノキの巨木、美しいカツラの人工林があり、飽きさせません。残念なのは人が多すぎることでしょうか。

 

高尾山のブナ

場所 八王子市高尾
交通 京王高尾線 高尾山口駅から高尾山ケーブルカー乗車
樹のデータ 幹周3.3m、樹高約20m(1988年環境庁調査)
保護制度 国定公園

Mapionで場所を確認する。


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