御岳登山鉄道の麓の駅を滝本といいます。ここには駅のほかに、武蔵御嶽神社の参道起点があり、大きな鳥居が駅の正面に相対しています。
その鳥居の前には大きなイチョウが、奥には大きなスギが何本かおり、参道に沿って青梅市の天然記念物に指定されているスギ並木が続いています。
滝本の大スギは、そのスギ並木の最初の1本といっていいでしょう。しかし、この樹は、並木とは違って単独で市の天然記念物に指定されています。つまり、別格なのです。
根元にたどり着くと、ほかのスギよりも確かに大きいのが分かります。どうやら、2本のスギが癒着した合体樹のようです。合体樹なら太くて当たり前、という感じですが、樹勢もよく、姿もいいだけに、このスギだけが別格扱いになっているのも頷けます。
青梅市内には、ほかにも塩船観音の大スギや安楽寺の大スギといった、怱々たるスギの巨樹がいますが、滝本の大スギはこれに次ぐもので、都内でも有数のスギのひとつといえます。
御岳山には名木として数えられている樹が、滝本の大スギを含めて11件あります。名木のリストを別のページに掲載していますので、訪れる際にチェックしてみてください。